OUTLINE
JR東海道本線(琵琶湖線)南草津駅から徒歩13分、今も発展を続ける草津エリアに相応しい新時代の基準に適合した環境配慮型マンション「f99南草津Ⅱ」が竣工しました。滋賀県内初となる「高層ZEHマンション支援事業」に採択され、建築主、入居者そして持続可能社会へのニーズに応えた新たなソリューションを提供しました。
COST
認定取得に必要な経費は、「高層ZEHマンション支援事業」の採択を受け補助金制度を利用。徹底したコストマネジメントで効率よく付加価値を高めました。
(補助対象経費) | ||
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ZEH認定支援事業工事費 | 約4,140万円 | (約3,480万円) |
設計・監理費 | 約180万円 | (約60万円) |
設備費・工事費 ※1 | 約3,960万円 | (約3,420万円) |
補助金交付額 ※2 | 約1,740万円 | |
実質負担額 ※3 | 約2,400万円 |
- 設備費は、ZEH認定・採択に必要な設備の追加及びグレードアップ費を表します。
- 補助金交付額は補助対象経費の1/2です。
- 実質負担額とは支援事業採択に掛かった費用から補助金交付額を差し引いた金額です。
DATA
- 所在地
- 滋賀県草津市
- 用途
- テナント付き共同住宅
- 建築主(発注者)
- 株式会社エスコ
- 設計年度
- 2020年9月
- 施工者
- 株式会社桝喜(本体工事)
株式会社奥田工務店(補助対象工事) - 構造
- RC造
- 階数
- 地上10階建
- 延床面積
- 1,119.02 m²
- 認定取得
-
- BELS第三者認証最高ランクの評価取得
-
ZEH-M Orientedの評価取得
※省エネ基準 断熱等級5、一次エネルギー消費性能等級6に相当
SPEC
断熱性の向上
- 高断熱仕様
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従来は外壁面、最上階スラブの片面や天井の一部のみに断熱を施していましたが、各階の天井全面と最上階スラブ両面に断熱を施す事で基準をクリア。室内はより外気温の影響を受けづらくなり、室温を一定に保ちやすくなります。
- アルミ樹脂複合サッシ/Low-E複層ガラス
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外気の影響を受けやすい窓は、高断熱サッシとガラスを使用。従来のアルミサッシの熱還流率4.07W/(㎡・k)に対し高断熱サッシは2.33W/(㎡・k)以下と高い性能があり、冬でも室温を18℃以上に保つ働きがあり、冷気の流入が少ないので暖房効率が向上します。
再生可能エネルギー設備、高効率な設備・システムの導入
- 太陽光発電システム+蓄電池
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太陽光発電システムでつくった電力を蓄電池に集め、共用部の照明や、電気自動車の充電に使用することで、ゼロカーボンエネルギーを活用。災害時の非常用電源としても活用出来る計画としました。
- 高効率給湯機「エコジョーズ」
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少量のガスで効率よくお湯を沸かす省エネ性能の高い給湯器です。エネルギー消費量が少なく、持続可能社会への貢献と入居者の利用料削減にもつながります。
- 高効率換気設備 比消費電力0.4W(㎡/h)以下
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24時間換気機能付き換気扇
- 高効率照明(LED照明)
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共用部・専有部にLEDダウンライトを設置
- 高効率エアコン
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各住戸に高効率エアコンを設置
COMMENT
近年、建築物の省エネルギー性能に注目が集まる中、「f99南草津Ⅱ」がこの街の新たなランドマークとなるよう設計しました。
1・2階共用・テナント部分は黒を基調にカーテンウォールを配し高級感を演出。庇で区切られた住戸フロアは一転、コンクリート打放し仕上とアルミ製手摺で浮遊感のある洗礼されたデザインとしました。居住空間においては、全住戸ZEH-M Oriented基準を満たし、22%以上一次エネルギー消費量を削減。最上階の住戸にはロフトを設け、環境配慮型マンションならではの快適な大空間を計画しました。
また、駐車場に設置した自動車用の充電設備はZEH評価対象外ですが、持続可能なライフスタイルの一環として採用しています。